法金剛院

蓮法金剛院

蓮の寺　法金剛院


法金剛院はJR嵯峨野線花園駅の真向かいにあるのですぐにわかります。沙羅双樹が出迎えてくれる門前から細い通路を少し進むと、眼前に広がるのは圧倒的な蓮の数々。平安時代に待賢門院が極楽浄土として造園させた池泉回遊式庭園の池全体が文字通り蓮で埋め尽くされています。通路から本堂へも両側に鉢植えの蓮・蓮・蓮。鉢植えにはほとんどのものに種類が書いてあります。


朝ぐずぐずしていて出かけるのが遅くなり、昼過ぎに寺に着いたので、多くの花が閉じてしまっていました。お寺の奥様が鉢植えを指差して「これもこれも咲いていた。早朝に来れば素晴しい光景が見られたのに。」とおっしゃっていましたが、全くその通りだと納得せざるを得ないほどのすごい株数です。

平安時代の作であり、蓮弁の彫刻も豪華な本尊の阿弥陀如来像や珍しく僧の形をした文殊菩薩像など、拝観すべき重文も多いのですが、ともかくも蓮に圧倒されて、ただただその威容を眺めるばかりでした。蓮の他、花菖蒲や紫陽花、紅葉、菊も素晴しいとパンフに書かれていましたが、さもありなん・・・なお、特別名勝となっている回遊式庭園の左手奥には巨石を組み上げた滝があり、これは発願者・作者がはっきりしていて平安時代の遺構がそのまま残っている貴重なものだそうです。