祇園祭

祇園祭の豪華絢爛さ

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祇園祭で始まる京都の夏
京都に住む我々にとって夏は祇園祭に始まり、
五山の送り火、大文字で終わります。

祇園祭の囃子が聞こえてくるともうそろそろ
梅雨明けやなと曇天を見上げ、カッと晴れ渡った
青空に映える山鉾の巡行を待ち望みます。

もっとも近年は天候異変で宵山までに
梅雨が明けることは少なくなりましたが。
祇園祭の起源についてですが、平安時代初期に
京の都をはじめ日本各地で疫病が流行したときに、
当時の人々はそれを非業の死を遂げた人々の
怨霊の祟りであると考えました。

その怨霊を慰めるために、鉾を建てて練り歩く
「御霊会」を行なったのが始まりで、「祇園御霊会」から
10世紀の山鉾の源流となるものへと
発展していったとされています。

58を数えた鉾も応仁の乱で焼失し祭りは一時中断
しましたが、その後京の町衆がこれを復興し、町民の
祭りとなって現在のの形へと引き継がれてきました。

祇園祭は、7月1日の「吉符入り」にはじまり、31日の
境内摂社「疫神社夏越祓」で幕を閉じるまで、1ヶ月に
わたって各種の神事・行事がくり広げられますが、京都に
観光に来られる方にとっての関心はやはり17日の
山鉾巡行になるかと思いますので、その見どころを
中心にご紹介しましょう。

10日頃から組み立てが始まりますがあれだけ
巨大なものを一切釘は使わずに縄のみで組上げていく
縄がらみという技術には驚かざるを得ません。

大通りは片側車線を、ほとんどが一方通行である
東西南北の道路は全幅を使って山鉾が立ち並び、
京都のメインストリートの中心部を堰き止めるのですから
その交通渋滞はたまったものではありませんが、
みんな恒例行事として諦めており、室町界隈は呉服問屋を
はじめとして一週間は営業停止状態になります。

12、13日には女性や子供たちが参加して試運転である
曳き初めが行われ、これは誰でも参加できます。

そのあと御神体や懸想品がそれぞれの町会所で
展示され、また旧家や老舗が屏風(びょうぶ)や
掛け軸などの秘蔵の美術品をお披露目します。

古今東西の美の結晶ともいえる山鉾の美術装飾は
どれもが素晴しいもので関心のある方には非常に
楽しいものですが、じっくりご覧になりたいなら
夕方の5時頃までに行ってくださいね。

宵々々山(3日前)から宵山まで四条通り・烏丸通りが
歩行者天国になる夕方6時以降には、観光に
来た友人を案内することでもない限り、若者以外は
地元の者はまず見物に出かけないでしょう。

特に宵山などはそれほど広くないエリアに一晩で
40万人以上もの人出があり、疲れるだけで
あることを経験上熟知していますから。

でも人波のごった返しに圧迫死しそうな中で
コンコンチキチンをきくのは、夏の風物詩として
非常に感慨のあるものですので、一度は
是非その熱気と興奮を体験してみてください。

単にコンコンチキチンと言いますが、あのお囃子は
各山鉾で全部違い、八坂神社に向かって演奏する
ゆっくりしたテンポの「渡り囃子」と、対照的にそれ以降に
囃す速く軽快で華やかな雰囲気の「戻り囃子」との2つに
分かれていて、30〜40曲以上もあるのです。

楽器編成は、鉦(摺り鉦)、太鼓(短胴枠付き締め太鼓)、
笛(能管)であって、独特の譜面があり、鉦の打ち方を
表す○●と直線の組み合わせの横に「ヒィータムロ」などの
笛の音と「テレツクテン」などの太鼓の音を
表す文字が書き込んであります。

囃子方は、7〜8歳くらいから鉦方として練習をかさね、
約40ほどの曲を完全に習得してやっと太鼓方か
笛方に進むことができるのです。

ある会合で保存会の方の講演があり、そのときに
100名くらいの参加者を3等分して昔小学生の頃に
やった「静かな湖畔」の輪唱と同様のやり方で
それぞれのパートを受け持って「チキチンチキチン」
「テケテケ」などと音出しをさせられたことがあります。

ただ言われるままに声を張り上げていただけですが、
3パートが合わさるとそのハーモニーの見事さに
感心した覚えがあります。

さて、巡行当日の見物場所ですが、四条通りの大丸
近くに建つ長刀鉾より東から河原町通り、御池通りに
かけてならどこでも全てを見ることができます。

御池通りでは有料の観覧席が設けられゆっくり座って
見られますが、値段も高く、豪快な辻廻しは見ることが
できません。四条河原町か河原町御池の角に立って、
舵のない車輪の下に青竹をひき、水をかけて一挙に
90度廻す「辻廻し」を、是非ともご覧になってください。

鉾が回転する内側より、外側の方がその豪快さがよく
伝わってくるうえ、またアーケードで日差しを
避けられることからも、四条河原町の東南の阪急
デパート側か東北角が一番のおすすめです。

ごゆっくり豪華絢爛の伝統美をお楽しみ下さい。




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