ニューカレドニア

ニューカレドニアの体験記

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いまでも天国ニューカレドニア
フランス領ニューカレドニアはオーストラリアの右、
ニュージーランドの上の方に位置して
本島のグランドテール、イル・デ・パン、ウベア、マレ、
リフーなどの美しい島々からなっています。

Flash bulb prohibition
左下に海老が・・・

ニューカレドニアでも特にプチ・パリと呼ばれる首都
ヌーメアにはお洒落なお店がたくさんあって南太平洋
らしくない洗練された町の印象を受けましたが、
一番気に入ったのは水族館です。

規模は小さいですが人工飼育しているノーチラス
(オオベソオウムガイ)や蛍光作用のあるサンゴをはじめ
興味深い海の生物をいろいろと見ることができます。

暗い部屋の水槽にとっても可愛くてきれいな海老が
いたので思わず写真を撮ったのですが、フラッシュを
たいた途端、近くにいた欧米系の観光客から
注意書きを指差され、チッチッチッ。
そこにははっきりと「Flash bulb prohibition」・・・
見てませんでした。
ごめんなさい。

何と言っても素晴しかったのは、メラネシアの人々が
海の宝石箱と呼ぶイル・デ・パンでした。

ヌーメアから小型機で約30分の小さな丸い島で、ビーチは
本当にきめ細かな真っ白な砂浜がずっと続き、
小麦粉の上を歩いているみたいといえば誇張しすぎかも
しれませんが、それくらい感触の素敵な砂でした。

遠浅の浜には我々以外誰も見かけず、見渡す限り全くの
プライベートビーチのような感覚にとらわれます。

水中マスクをつけてサンゴ礁をのぞいてみるだけで色
とりどりの熱帯魚の乱舞を目の前に見られますし、その
浜辺で島の住民が売りに来るまだ動いているロブスターや
タイなどを焼いてむしゃぶりつきながら飲むビールは
最高に美味しかったですよ。


10名定員くらいの小型機のフライトの途中では、
上空に達すると操縦席のカーテンを開けたパイロットが
たまたま一番前に座っていた妻に話しかけ、何が気に
入ったのかこっちへおいでと招いてくれるのです。

どうしようと迷う妻を滅多にない機会だからと追いたてると、
彼は妻を副操縦席に座らせてくれました。

窓から見る眺めは、真っ青な空の下、紺碧に広がる海に
点在する島々と、白く弧を描いてリーフに寄せる波が
きらめく光を反射して本当に素晴しいものでしたが、それを
操縦席から見ればその感動はいかばかりか。

着陸態勢に入って、客席に戻ってきた妻は「ものすっごく
きれい。でも両手を離して一生懸命話してくれるので
とっても怖かった」そうです。自動操縦とはいえ
日本じゃこんなサービスはちょっと考えにくいですね。

島の中ほどには百数十年前に政治的な理由で
フランスからここに送られた流刑者の収容所跡があって、
独房や壁に鎖で繋がれた手錠などが残されています。

ガイドの説明では政治犯とは特定していなかったように
思いますが、政治犯というより、一般的な
凶悪犯が収容されるべき施設の感がありました。


ニューカレドニアには地理的な関係からオーストラリア、
ニュージーランドから多くの人々が観光にやってきています。

我々一般の人間にとってはこれらの国々はコアラやウルル
(エアーズロック)、タスマニア氷河などの観光地としてしか
認識していないかと思われますが、彼らにとって日本とは
経済を身近に感じる国のようです。

公共施設の多くが日本企業によって建設されており、
その経済効果は計り知れないもののようです。

知り合った20歳台のオーストラリア人は日本の歴代の
首相の名前を覚えており、どこどこの橋はITIが
造ったとか詳しく話していました。

何より自分の無知と国民性の違いを痛感したのは、彼が
お前は所得税を何%払っているのかと聞いたときでした。

源泉徴収されているのはわかっていても自分の取られて
いる税金が何%なんか考えたこともありません。

知らないと言うと彼は驚いたように自分が払っている税金の
税率を知らないなんておかしいんじゃないかというのです。
彼が誇りを持って「払っている」のに対し私は
しぶしぶ「取られている」のです。

ここに多くの日本人の税金に対する感覚があるのでは
ないでしょうか。間接税の代表である消費税の税率は
知っていてもその他の間接税や直接税については
ほとんど把握しようとしていません。

自分が稼いだ中から一定の税金を払うことは義務であって、
その対価として国からいろいろな権利を与えられています。

その税金がが社会のために有効に使われているのを
確認することも義務に含まれるかもしれませんが、私を
含めて多くの国民はその意識が低く、ために国や地方
自治体をはじめその首長や議員達の昨今の
様々な問題が起こっているのでしょう。

個人レベルで各々が税金に対する理解を知識を深めれば
もっと日本は「よい国」になっていくのでしょう。


右操縦席に妻の姿が少し

イル・デ・パンのビーチ

ヌーメア市内


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