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ジ・オベロイ ヴィラと室内 |
ジ・オベロイ
ジ・オベロイはバリ島のスミニャック地区で最初に
誕生した豪華リゾートホテルです。
全室が石積みの塀で囲まれたヴィラで伝統的な
バリ島様式を継承しており、広大な敷地に生い茂る
熱帯植物や石壁などが、プライバシーを守ってくれ、
常時ガードマンが巡回していますので安心感もあります。
高い天井のロビーにカウンターはなくチェックイン・
アウトも籐椅子のソファでやってくれます。
部屋はそれほど広くないですが大理石の床にハイ
クオリティで趣味のいい調度品が置かれ、エアコン
などの各設備はもちろん完備しています。
バスローブと別に部屋着として置かれている
モンペに長い紐が付いたような薄手の綿ズボンは
楽ちんで持ち帰れるように書いてあったので
今でも思い出しては着用しています。
バスアメニティのセッティングは可愛らしく、細かいところに
バリ島を感じさせる心配りが行き届いていました。
総大理石造りの広いバスルームは片面全面が鏡
張りの長いアメニティテーブルとなっていて明るく
開放的ですが、バスタブが浅くて全身を浸けるのに
無理があったのがちょっと残念です。
外光が降り注ぐバスルームも石壁と樹木のお陰で
外から見える心配は全くありません。
入り口を開けっ放しにしているので通りすがりに
中が見える隣の棟のカップルは
いつも昼過ぎまでベッドインしたままで
ゆっくりと朝食を取っています。
そんなバカンスもいいなと思いつつも、悲しいかな
そこまで時間を浪費する余裕はありませんでした。
プールとビーチは自由に行き来ができ
泳ぐのが大好きな妻は何度も往復していましたが
私は、プールサイドで本を片手にロングドリンクを
重ねてはブロンドの若い肢体を眼で追ってました。
こればかりはいくつになっても変わりませんね。
プライベートビーチで雄大な夕焼けを眺め、
波の音を聞くオープンエアーのレストランで、キャンドルが
照らすスパイシーなバリ島の料理とワインを楽しめば
至福のひとときを過ごせること間違いありません。
日本から多くの観光客が訪れるバリ島でもここは認知
されていないのか、3日間の滞在中、ホテル内で
日本人は誰も見かけませんでした。
日本語は通じませんので、カタコトでも英語ができて
パートナーと2人で静かなバリ島の休日を楽しみたい
方にはこのホテルは絶対お勧めですよ。
ガムラン
ネカ美術館だったかどうか、場所は覚えていませんが、
ある建物の一角でガムランを練習している
30人くらいの子供達に出会いました。
ガムランというのはインドネシアを中心に発達した
伝統芸能に使われる打楽器による音楽、またはその
楽器の総称ですが、不勉強ゆえ楽器それぞれの名前は
分からず、形状を説明しようにもとても難しいです。
鉄琴と木琴の組み合わさったようなもの、シンバル、
太鼓、銅鑼などを叩いて合奏音楽を作っています。
詳しくはこちらのページをご覧になってください。
ともかくも、どう見ても5,6歳くらいから10代前半までの
子供達が熱心に演奏の練習をしているのです。
学校の授業のようにも見えましたが、彼らの取り
組み姿勢を見ていると、自分達の国、民族の音楽を
大切に継承していくことのは素晴しさを感じました。
日本の伝統音楽はということになると雅楽なので
しょうが、一部の愛好家の方々を除けば、いろんな
意味で雅楽を民族音楽として継承するのは無理が
あるように思われます。長唄や小唄、太鼓や琴、
三味線などの形で受け継がれていくのでしょう。
音楽論が主旨ではないので誤解を恐れずかなり
端折りましたが、ここで私が言いたいのは、
未来を担う子供達が生き生きとした様子で
楽しんで練習に取り組んでいるということです。
バリの幼い子供達がそこまで考えているとは思え
ませんが、誇りを持って民族文化の継承に参画
できる喜び。それが成長するにしたがって、
自然に愛国心を育てていくのだと思います。
今の日本にそのようなものがあるのでしょうか?
ここでいう愛国心とは、ナショナリズムではなく
パトリオシズムの意であるという意見に全く同調した
ものですが、皆無とは言わないまでも,、現在の日本に
それを育てる土壌が非常に乏しいことは
否めないのではないかと思います。
文学史上、世界に誇れる「源氏物語」という芸術を生み
出した日本が、多少でも文化国家を名乗るのであれば、
広義での芸術を通して自分達の生まれた国に誇りを持てる
日本人が育てる仕組みを構築すべきであると考えます。
何だか堅っ苦しい文章になってしまいましたが、
誰もが楽しんで参加できる形で、世界に誇れる
文化を育てられないかなって、子供達を見ていて
ふと感じただけのことです。
ボロブドゥール遺跡
バリ島から日帰りできるボロブドゥールは19世紀初頭に
イギリスの探検家が火山灰に覆われた密林で
偶然発見した巨大な石の仏教寺院の遺跡群です。
4層にもなる回廊には釈迦の生涯を物語風に綴った
レリーフをはじめ、その他「飲酒の訓戒」を表すものなど
数多くの戒律や物語のレリーフの壁が続きます。
日本の仏教寺院に残される絵画彫刻ののほとんどが
入滅時以降の釈迦を、そして衆生救済の象徴としての
釈迦を描いているのに対し、人間的な釈迦を
前面に出す対照性はとても興味深いものでした。
この表現法はキリスト教と相通じるものがあり、
日本の宗教の特殊性を物語るものではないかとも
考えますが、その考察は別項に譲るものとします。
ガイドの英語力が低くてこちらの質問に対する説明が
ほとんど理解できなかったのが残念でしたが、
2000面を超えるレリーフや400基以上の仏像、大きな
ストゥーパ(卒塔婆)など長い時間をかけて見て廻り、
どれだけいても飽きることのないほど素晴しいものでした。
また最上層から眺める風景は360度の広がりをみせ
爽快そのものです。地元の中学生なども遠足に来ており、
国内外からの観光客だけでなく、バリ島の住民の
憩いの場ともなっているようでした。
2006年の地震で多くの石塔や仏像が崩壊したのは
とても残念で、1日も早い復興を祈っています。
スキューバダイビング
私は以前にシュノーケリングで溺れかけたことがあり、
素潜りはできても、道具を着けて海に潜るのは
とても苦手なのです。でも、妻の強い要望で
ヌサドゥア地区まで赴いて、スキューバダイビングを
一緒に初めて体験してみることになりました。
長髪でカッコいいバリ島のインストラクターは、
初体験であろうと水際で練習なんかさせてくれません。
簡単な合図の仕方を教わっただけでウエットスーツを
着込み、あとは沖へ出てからということです。
ボートからおりて海に漂いながらマスクを着けた顔を水に
つけてマウスピースから空気を吸って吐く練習を
するのですが、すごく不安なんです。
すぐに慣れた妻はインストラクターに引かれて海底へ。
ひとり水面に浮く私は練習すればするほど心臓の
鼓動が早まり、恐怖感でパニック寸前。
間もなく浮き上がってきたインストラクターはそんなこと
お構いなしに、「大丈夫?いくぞ!」てな感じ。
もう覚悟を決めなきゃしょうがない、エイヤッと
インストラクターに手を引かれるままにダイビングポイントに
誘導され、片手で岩を掴みながらもう一方でエサを撒くと
熱帯の色とりどりの魚が群れ集ってきて、竜宮城状態。
こりゃすごいと感激・・・したのも束の間。
マスクに入った水を抜こうと手を離した途端、早い流れに
流されてしまい、インストラクターに助けられるまでの
数十秒が凄く長い時間に感じられ、 「やばい、
どうしよう。とうとうバリ島でお陀仏か」 と絶望的な不安を
抱いたまま、なすすべもなく水中を漂う始末でした。
なにはともあれ、ダイビングの経験のない方でもしっかり
したインストラクターさえ付いてもらえれば危険は
ほとんどないので一度体験してみてはいかがですか。
水の苦手な方は初め少し怖いですが楽しいですよ。
このダイビング経験で一層バリ島が好きになったようです。
ラフティング
バリ ラフティング社が主催するトラガワジャ川の
ラフティングに参加しました。
ここはバリ島で一番きれいな清流の川だそうで、
特別すごい急流もなく水底も見えてとても快適でした。
Tシャツと水着の上にヘルメットとライフジャケットを着けて
流れの緩やかな瀬から乗り込みます。
足元はビーチサンダルでしたが問題はなかったです。
ボートから落ちて川を流されるときは必ず前向きで両足を
上げるようにしておかなければなりません。
もし足を下にして流されると下の石の間に挟まって
溺れる恐れがあるからだそうです。
ナビゲーターは若いおにいちゃんで、ターザンまがいの
ことをしたりいろんなことをして我々を楽しませてくれます。
3〜5人がひとつのボートに乗り込みますが、他の
グループのボートと水を掛け合ったり、いるはずがないのに
ワニが出てくると脅かされたりしながらも、
大自然の中、サルやチョウチョをはじめ
珍しい植物を見つけては歓声を上げていました。
バイキング形式の食事はあまりおいしくはありません
でしたが、ホテルから送迎バスの往復時間を含めて
半日以上、ゆっくりと楽しめました。
上流の受付事務所には結構大きな更衣室と
シャワーなどが完備されており女性にも安心です。
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